ありたいように生きる

 「読者をだれにするの?」「どんなお悩みを解決するの?」

 「ブログを始める際には、意識するべし」口々にみんながそう言う。改めて、この「誰に書きたいんだ」というのを意識してみる。「働いている職業柄、子どもに関わる人向けに書こうかなあ?」、「子育てお悩み相談室にする?」 いや、どうも筆が乗らなそうな感じがする。

 働き方研究家の西村佳哲さんが書かれた、「自分をいかして生きる」にこのような記述がある。「人間の一番の大仕事って、自分を生かして生きることだ」と。

 けど、彼が言う「生かす」とは、ロボットのような働き方ではない。社会や他者から求められることは膨大だ。「あれをしてくれ、もっと気持ちを汲み取ってくれ。」それら全てに応えようとすれば、心身が壊れてしまう。求められることに何とか応えようとする者は、歯を食いしばり、「これが仕事なんだ」と自分に言い聞かせ、毎日を過ごす。

 そうして、自分の限界を見て見ぬふりをして働き続けた者は、「自分自身」を大切に出来なくなる。その人らしさは、そぎ落とされ、社会や他者の大きな、多様な、時に横暴とも思える声に応じていく。「やりたくないけど、仕事だからやり続けなければいけない」と。これが、自分自身の声を聞けなかった、内面を大切に出来なかった「生かせなかった」状態なのではと、感じる。

 きっと、この雑記もそんな風にしたくない。「どうしたら、たくさんの人に見てもらえるかなあ。」、「誰かのお悩みを解決しなきゃなあ。」どちらも、自分の内なる声から出てきたものではない。自分自身の内面と、社会から求められている自分。どちらを大切にしますか? 

いや、どちらも大切だろう。

 0か100かでは考えられない。少しずつ、その曖昧なバランスを探りながら、毎日綴っていきたいと思う。

「ありたいように生きる。」 あなたの傍らに、この言葉があってくれたら。 今のわたしの内面の声は、そんな小さな思いからでいいと思う。

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