「頑張っても無駄じゃん」という子どもたちへ

夏休み前、個人面談が終了した。そこで、1人の方とお話しした際に、「頑張っても無駄じゃん」という無気力感に悩んでいると話す場面があった。

家庭の事情で、悲しい出来事があった。だから、その子にとっては生きることへの、努力することへの抵抗感が生まれているのかもしれない。

教員として、どんな関わり方ができるのか。基本的には、何かを変えてやろうという姿勢ではないのは間違いない。その子が変わる瞬間、その時はこちらがコントロールできる範疇ではない。しかし、その環境や土壌を耕すことはできそうだ。

耕すとは、どういうことか。ある子が、実は学校に来ることに抵抗感を持っていたという。しんどさを覚えているということだ。そこで、他者ができることは「君が思っている以上に、学校は、生きるのは悪くないよ」というロールモデルを示すこと。心を軽くする要因が、その人にあるということ。「あ、この人の言うことなら分かるかも。やってみたいと思うかも」の積み重ねだと感じる。

日々の関わり合いの中で、その信頼関係が生まれるか。もしくは、お互いの関わり方の中で、「自分って、思ったよりも悪くないかも。できるかも」の成長実感へとつながれば、なお生きる力になりそうだ。ただ、その動き出しにはエネルギーが必要になる。タンクは空の状態だ。

だからこそ、休息と、エンパワーされる関わり方が必要になってくる。「自分のこと、気にかけてくれている」それが自然な状態であればあるほど、信頼関係が育まれる。

学校は特殊な場所だ。その環境からハードルに感じる子もいる。だからこそ、エンパワーされるポイントを、意図的にシステマチックに設定しなければいけない。

やることがめんどくさい宿題に忙殺されるのではなく、「やりたい、学びたい」と思える学び方があるか。それを信頼して、励まし、待ってくれる大人がいるのか。どっちも両輪だ。

まずは、没頭できる学び方を模索する。

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